No.1理論~成功脳をつくる「ブレイントレーニング」

2020年4月4日

No.1理論~成功脳をつくる「ブレイントレーニング」

No.1には「理論」がある!

 「『あいつはできるな』と認めざるを得ない人間が必ず存在する。」と誰しもが感じた経験があるのではないでしょうか。

 そうした優秀な人間は集団の構成比でいうと、全体の5%前後と言われており、その5%の優秀な人間と、残り95%の人間との違いが、最近の大脳生理学の研究で分かってきたそうです。

違いは「脳にインプットされた記憶データ」

 昔から優秀な人間は、「才能」「努力」「ツキ」・・・が左右するのでは、と様々なことが言われてきましたが、脳の「でき」「不でき」は無関係という興味深い研究結果が出ているようです。では、何が関係しているのでしょうか?

 その人の「脳に蓄えられた記憶データ」が密接に関係しているとのことです。

成功する人の脳は3つの要素が「プラス」状態

 よく「プラス思考」という言葉が使われ、私たちも「プラス思考」が大切なことは分かっていますが、成功する人の脳は3つの要素が共に「プラス」の状態となっています。
 その3つとは次の通りです。

  1. 「思考」
  2. 「イメージ」
  3. 「感情」

メンタルヴィゴラス状態(やる気満々状態)

 例えば、中小企業の経営者であれば、「苦しいけど年商5 億の目標を立てて、それを目指そう」と、プラス思考で目標を設定したとします。しかし、計画通りに売上が伸びないと、たちまちマイナス思考に支配され、「やっぱりダメだ」という気持ちが出てきます。

 このような形だけのプラス思考に欠けている重要な要素が「感情」です。
 「感情」が伴わないと、逆境を突き破るようなパワフルなプラス思考にはならないのです。

 「思考」と「イメージ」、そして、この「感情」の3つが共にプラスになった状態を「メンタルヴィゴラス状態」(やる気満々状態)と呼び、この状態こそが「成功の条件」なのです。

ヴィゴラス状態でラクラク成功

 ヴィゴラス状態の脳は、プラス感情で、愛情ややる気、行動力に満ちています。プラスイメージがどんどんわいてきて、思考も完全なプラス型の回路となります。

 脳がヴィゴラス状態になると、全身の活動性を高めるホルモンや、ドーパミンを分泌します。従って創造力をはじめ、様々な脳の機能が高められ、潜在能力が引き出されるから、最高の自分が発揮できて、ラクラクと成功することになります。

ヴィゴラス状態になる方法

 梅干しをイメージすると、梅干しを見た時と同様、唾液が分泌されます。つまり、人の脳は現実とイメージを区別できないのです。
 この特性を利用して、脳の条件づけを自分に都合よく変えていくのです。

1.自分に都合のいいイメージを思い描く

 そうしたイメージングの積み重ねにより、「強気の自分」がつくり出せるのです。

2.体の動き(ボディーランゲージ)で、脳を切り換える

 例えば、目標達成に向けて、事あるごとにV サインを出すというボディランゲージを自分の中で決めておきます。するとマイナス感情が消え、目標達成が確信できるのです。

[3.否定的な言葉を肯定的なものに変える

 例えば、「残業」を「仕上げ」に変えると、扁桃核が変化し、前向きになるのです。

「長期目標」が人を進化させる

 目標がない、というのがマイナス人間の特徴です。そして「短期目標」だけでも、人は成長できないのです。
 短期的な目的しかない人は、それに失敗すると大きな挫折感を味わい、すべてを失ったかのように錯覚します。

 また、「短期目標」だけを見て努力した人が成功すると、そこで満足し、次の目標が見いだせないバーンアウト(燃え尽き状態)に陥りやすくなります。

 私たちが本当に実現したいのは、人生の最終目標であるはずです。
 まず遠くに最高の目標を置き、そこから身近な目的を導き出すのが、成功する目標設定の仕方なのです。

「長期目標」は決して下げない

 人生の最終目標となれば、単なる出世やお金では済まないはずです。
 愛情や社会的な使命など、人間的な価値が要素として加わるに違いなく、実は、それらが脳に揺るぎないプラス感情をつくり、生きるエネルギーを支えてくれる最大の武器になります。

 人生の長期目標は決して下げてはいけません。
 絶えず頂上をイメージし、右脳に成功のビジョンを植えつけながら、脳に喜びを条件づけていくことが大切なのです。

誰でも成功できる「3-1方式」

 この長期目標は「3-1方式」という目標設定法により、誰でもラクラク成功することができます。

1.3年後の自分を徹底的にイメージ

 最大限に力を発揮したら自分はどうなっているか、を可能な限り具体的に思い描きます。

2.1年後を「基礎目標」として設定

 3年後の自分を現実化するために、今年1年で何を達成するか考えます。「将来のためのプロセスなのだ」と思えると、人は心底頑張れるのです。

3.3年後の自分に近づくための、2年後の目標を設定

 1年後の基礎目標をクリアし、3年後の自分に近づくための2年後の目標を設定します。

 こうして3年後 → 1年後 → 2年後の目標を明確にし、イメージ力を強固にした上で、はじめて長期目標をイメージします。
 夢でしかなかった10年後、20年後が、鮮明に見えてくるはずです。

鮮明なイメージトレーニングと真のメンタルタフネスで激動の時代を生き抜く

 成功してしまう「脳」をつくるには、自分で自分の脳をいかにプラスにコントロールするかが重要なカギで、日々のビジネスシーンで早速実践したい手法がふんだんに紹介されている良書でした。

 ビジネスシーンだけでなく、人生の目標を達成する上でも「脳」の仕組みを上手に活かし、鮮明なイメージトレーニングと真のメンタルタフネスで激動の時代を生き抜いていきたいものです。

書籍案内

  • No.1理論~ビジネスで、スポーツで、受験で、成功してしまう脳をつくる「ブレイントレーニング」
  • 西田文郎 著
  • 現代書林
  • 1997年4月21日発行/205頁
  • 1,200円+税

主要目次

  • プロローグ この本の読者になる4条件
  • パート1 ウキウキワクワク状態になれば誰でも一流になれる
  • パート2 潜在意識を変えると凄いことが起こる
  • パート3 成功の条件=メンタルヴィゴラス状態をつくる
  • パート4 この手法で脳をプラスにコントロールする
  • エピローグ これが真のメンタルタフネスだ

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