「伝える力」を磨くには?~AI時代にIQより必要なこと

2020年1月21日

「伝える力」を磨くには?~AI時代に必要なのはIQよりも説得力

AI時代に必要なのはIQよりも説得力

 『今ほど、「伝える力」が重要な時代はない。』と訴える本が面白かったので、かいつまんでご披露します。
 (「伝え方大全~AI時代に必要なのはIQよりも説得力」カーマイン・ガロ著、井口耕二訳、日経BP社出版)

説得する力が未来を作る

 話す力、書く力、推測する力、他人を説得する力。
 アリストテレスは、これらの力があれば、人の可能性は広がると考えました。

ジョン・F・ケネディは4つのレトリックで感銘を与えた

 ジョン・F・ケネディは、アポロ計画についての演説で、次の4つのレトリックで人々に感銘を与え、行動に駆りたてた、と説きます。

  1. 目標を1つに絞る
  2. 達成期限と具体的な目標を掲げる
  3. 日々の業務と最終目標をつなぐ中間目標を設定する
  4. メタファーなどによって目標が壮大であることを強調する

4つの可能性を広げる重要な力

 アリストテレスは、これらの力があれば、人の可能性は広がると考えたそうです。
 話す力、書く力、推測する力、他人を説得する力。

説得の最終目標は話し手と聞き手が共に幸せを見つけること

 説得の最終目標は話し手と聞き手がともに幸せを見つけることだそうです。アリストテレスによると、その方法は2段階に分かれます。

  1. 議論のテーマを明確にする:
     他の人にしてほしいと思うことを明らかにし、議論の方向性を定める。
  2. 議論が堅実で論理的だと証明する:
     論理(ロゴス)、信用(エートス)、感情(パトス)の3つのレトリックで議論を支える。

説得では感情が大きな役割を果たす

 アリストテレスは人間の心理を検討し、説得では感情が大きな役割を果たすとしました。感情の重要性は、神経科学の研究でも証明されているようです。
 感情が動くと脳内で化学物質が放出され、その時の記憶は忘れにくくなるということです。

説得力ある伝え方のスキル

 説得力のある伝え方をするためのスキルには、次のようなものがあるそうです。

  • 相手の感情を動かす、少し緊迫感のあるストーリーを語る。
  • 5秒で全体像を伝える。複雑なストーリーは頭に残らない。
  • 比較とたとえを駆使する。「ジュリエットは太陽だ」といった比喩を活用する。

 AIやIoT、RPA、自動運転などの進化や普及が囁かれますが、そうした時代でも、説得力・伝える力は重要なことは同意できます。
 しっかりと伝える技術を身に付けたいものです。

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