最低賃金が3年連続で3%増加へ(平成30年最低賃金状況

2020年1月23日

最低賃金が3年連続で3%増加へ(2018年・平成30年最低賃金状況

政策通りの最低賃金引上げに

 厚生労働省の中央最低賃金審議会は、今年(平成30年)度の地域別最低賃金額改定の目安を公表しました。

 今年度の引上げ額の全国加重平均は26円(昨年度25円)、改定額の全国加重平均額は目安通りに上がれば874円(同848円)となります。
 また、引上げ率は3.1%で、3年連続3%以上の引上げを確保し、政府が昨年策定した「働き方改革実行計画」に沿う形になります。

地域別最低賃金の目安額

 各都道府県に適用される目安のランクは以下の通りです(都道府県の経済実態に応じ、全都道府県をABCDの4ランクに分けて、引上げ額の目安を示しています)。

  • Aランク(+27円)……
    埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪
  • Bランク(+26円)……
    茨城、栃木、富山、山梨、長野、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、広島
  • Cランク(+25円)……
    北海道、宮城、群馬、新潟、石川、福井、岐阜、奈良、和歌山、岡山、山口、徳島、香川、福岡
  • Dランク(+23円)……
    青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄

 現在、各地方最低賃金審議会で上記の目安を参考に調査審議が行われており、その答申を経て、各都道府県労働局長が地域別最低賃金を決定し、10月から適用になります(発効日は都道府県によって異なります)。

地域間格差の拡大も……

 政府は、最低賃金を毎年3%程度引き上げ、全国加重平均額を1,000円にする目標を掲げています。最低賃金が高い東京都(985円)と神奈川県(983円)は、1,000円に近づいている一方、19県では700円台であることから、地域間格差の拡大も指摘されています。

平成30年(2018年)度の地域別最低賃金

(※発効日は平成30年のものを記載)

都道府県名 答申最低賃金
時間額※1【円】
引上げ額【円】 発効予定年月日
北海道 835 25 10月1日
青森 762 24 10月4日
岩手 762 24 10月1日
宮城 798 26 10月1日
秋田 762 24 10月1日
山形 763 24 10月1日
福島 772 24 10月1日
茨城 822 26 10月1日
栃木 826 26 10月1日
群馬 809 26 10月6日
埼玉 898 27 10月1日
千葉 895 27 10月1日
東京 985 27 10月1日
神奈川 983 27 10月1日
新潟 803 25 10月1日
富山 821 26 10月1日
石川 806 25 10月1日
福井 803 25 10月1日
山梨 810 26 10月3日
長野 821 26 10月1日
岐阜 825 25 10月1日
静岡 858 26 10月3日
愛知 898 27 10月1日
三重 846 26 10月1日
滋賀 839 26 10月1日
京都 882 26 10月1日
大阪 936 27 10月1日
兵庫 871 27 10月1日
奈良 811 25 10月4日
和歌山 803 26 10月1日
鳥取 762 24 10月5日
島根 764 24 10月1日
岡山 807 26 10月3日
広島 844 26 10月1日
山口 802 25 10月1日
徳島 766 26 10月1日
香川 792 26 10月1日
愛媛 764 25 10月1日
高知 762 25 10月5日
福岡 814 25 10月1日
佐賀 762 25 10月4日
長崎 762 25 10月6日
熊本 762 25 10月1日
大分 762 25 10月1日
宮崎 762 25 10月5日
鹿児島 761 24 10月1日
沖縄 762 25 10月3日
全国加重平均額 874 26

参考リンク

厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/index.html

厚生労働省資料「平成30年度地域別最低賃金額改定の目安」
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000172722_00001.html

<出典:日本法令 http://www.horei.co.jp/>

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