H30年(29年度補正) ものづくり補助金・経営力向上支援事業

2020年1月24日

平成30年(29年度補正) ものづくり補助金(経営力向上支援事業)

 平成30年(平成29年度補正予算)の「ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業)」の公募が始まっています。公募期間は平成30年4月27日(金)までです。「公募要領」に詳しいので、早いうちに熟読をお勧めします。

平成30年(29年度補正) ものづくり補助金「公募要領」

 当社にも予想に反して支援依頼が来てしまいましたので、頑張って仕上げてまいります。

平成29年度補正予算(平成30年公募)の 「ものづくり補助金」の概要

 平成29年度補正予算(平成30年実施)の「ものづくり補助金」の公募期間は平成30年4月27日(金)までで、あっという間に〆切が訪れますので、ご注意ください。
 予算規模は1,000億円で、今回は「生産性向上」が重要なテーマとなっています。

1.公募期間

 平成30年(2018年)2月28日~4月27日
 今回の公募(1次公募)の採択結果は6月下旬頃に発表され、2次公募が行われる予定です。

2.補助上限額

 原則 1000万円 (小規模型は500万円)

3.補助率

  • 「企業間データ活用型」: 2/3
  • 「一般型」: 1/2
  • 「小規模型」(小規模事業者以外の事業者の場合): 1/2
  • 「小規模型」(小規模事業者の場合):2/3

 ただし、「一般型」においては補助率が1/2から2/3にアップされる場合があるそうです。

4.「企業間データ活用型」新設

 「企業間データ活用型」が新設されました。「企業間データ活用型」では、例えば3社で連携した場合、各社でそれぞれ補助上限が1000万円(3社では3000万円)となることに加え、1社あたり200万円×3社=600万円が上乗せされます。3社で得られる補助金はこの3社の連携企業体内で分配ができるということです。

5.専門家の活用

 設備導入による生産性向上の効果を高めるため、「スマートものづくり応援隊」など専門家を活用する場合には補助上限額を30万円アップさせるということです。

6.認定支援機関(経営革新等支援機関)との連携

 応募に際しましては、これまでどおり、認定支援機関による事業計画の実効性の確認(認定支援機関確認書)が必要とされています。
 なお「認定経営革新等支援機関」との連携を要件とし、採択後から終了後5年間のフォローアップを求めることで補助金の成果を可視化するとされており、従来よりも監視の仕組みが取り入れられています。

7.経営力向上計画との関連

 経営力向上計画の認定取得は今回も加点項目となりました。

8.事務局

 事務局は、今回も全国中小企業団体中央会となっています。各都道府県の中小企業団体中央会が実際の窓口になります。

9.採択公表日

 平成30年6月中を目処に採択公表が行われる予定です。
 (2次公募が行われる予定とのことです)

資金調達などの注意点

つなぎ融資の活用

 ものづくり補助金は、事業者(申請者)による事業活動と支払いが事業期間内にて全て終了した後、使ったお金の一部が戻ってくる、という仕組みのものです。資金調達について、申請に先立って早めに金融機関とご相談する必要があります。
 採択されれば、つなぎ融資を活用することが一般的に行われています。

採択決定だけでは、まだ必ず補助金が支給される保証は無い

 採択が決まっただけでは、まだ必ず補助金が支給される保証はありませんのでご注意下さい。申請代行事業者へ丸投した結果、実行困難な計画となってしまうと、採択が得られても後にトラブルが生じる可能性があります。
 計画時に余裕のない計画にしてしまうと、少しでも想定外のことが生じてしまうと補助金で行う事業が期間内に終了せず、最悪は補助金が支払われないという事態を招きかねません。

 採択が決まっただけでは補助金が支払われることにはなりません。最後まで気を抜かずに取り組むことが重要です。

主な審査項目(公募要領より)

 公募要領では、次のような審査項目があります。採択を得るためには、それぞれの項目で高い審査得点が得られるように事業計画書を書くことが肝要です。

技術面

  1. 革新的な開発となっているか
  2. 課題が明確になっているとともに、補助事業の目標に対する達成度の考え方を明確に設定しているか
  3. 課題の解決方法が明確かつ妥当であり、優位性が見込まれるか
  4. 補助事業実施のための体制及び技術的能力が備わっているか

事業化面

  1. 事業実施のための体制(人材、事務処理能力等)や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか
  2. 事業化に向けて、市場ニーズを考慮するとともに、補助事業の成果の事業化が寄与するユーザー、マーケット及び市場規模が明確か
  3. 補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化に至るまでの遂行方法及びスケジュールが妥当か
  4. 補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して想定される売上・収益の規模、その実現性等)が高いか

政策面

  1. 厳しい内外環境の中にあって新たな活路を見出す企業として、他の企業のモデルとなるとともに、国の方針(「経済の好循環実現に向けた政労使の取組について」において示された賃金上昇に資する取組みであるか等と整合性を持ち、地域経済と雇用の支援につながることが期待できる計画であるか。
  2. 金融機関等からの十分な資金の調達が見込めるか。
  3. 中小企業・小規模事業者の競争力強化ににつながる経営資源の蓄積(例えば、生産設備の改修・増強による能力強化)につながるものであるか。

認定支援機関確認書

 上記の審査項目とは別に、認定支援機関確認書の項目もあります。次のような事項です。こうした事項も審査項目であると心得て事業計画書を作成するといいでしょう。

  1. 生産コスト面での競争力強化が期待できる
  2. 製造能力面(リードタイムを含む)での競争力強化が期待できる
  3. 品質、性能、機能、デザイン等の面での競争力強化が期待できる
  4. 製品・サービスに新規性があり市場訴求力の高さが期待できる
  5. 対象とする市場について今後の進展が期待できる
  6. ユーザー(市場・消費者等を含む)のニーズを捉えた開発・投資で販売の進展が期待できる
  7. 資金計画の確実性(金融機関からの理解が得られている等)が期待できる

認定支援機関による支援計画

 認定支援機関確認書には、「支援計画についての誓約」を書くことが求められています。
 そして、補助事業終了5年後までの支援計画を書くことになっています。

ものづくり補助金における加点項目

 以下の項目が審査における加点項目とされています。

  1. 生産性向上特別措置法(案)に基づいた、固定資産税ゼロの特例を措置した自治体において、当該特例措置の対象となる先端設備等導入計画の認定企業
  2. 有効な期間の経営革新計画の承認(申請中を含む)、または経営力向上計画の認定(申請中を含む)、または地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画の承認(申請中を含む)のいずれかを取得した企業
  3. 総賃金の1%賃上げ等に取り組む企業
  4. 小規模型に応募する小規模企業者
  5. 九州北部豪雨の局地激甚災害指定を受けた市町村に所在し、被害を受けた企業

経営革新計画について(参考)

 経営革新計画 の承認取得も加点の対象となります(公募要領58ページほか)。久々に経営革新の計画書を書くことにもなりました。申請してから決定まで30日の認定スケジュールらしいので、急がなければいけません。

 久々に「ものづくり補助金」や「経営革新」の申請書類に目を通しましたが、気合が入ってきました。なんとか通るように頑張ります。

参考リンク

平成29年度補正「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」の公募について (2018.2.28 全国中央会)
http://www.chuokai.or.jp/hotinfo/29mh_koubo_201802.html

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