IT導入補助金公募開始(平成29年度補正)予算500億円
経済産業省は、2017年度補正予算でIT導入補助金として500億円を計上していましたが、いよいよ2018年4月20日(金)から公募が始まります。IT導入補助金は昨年の2017年、サービス等生産性向上にITを利活用している中小企業を推進する施策として注目されました。
IT導入補助金はITを業務効率化だけではなく、新規顧客開拓や案件管理、売上向上などに活用できるよう、「広報」「顧客管理」「決済」など該当業務分野のITサービス導入を補助することを狙いにしています。
IT導入補助金の正式名称は「サービス等生産性向上IT導入支援事業」です。
この補助金は、IT導入支援事業者が登録するITツール(ソフトウェア、サービス等)を同事業者の提案を受けて、導入しようとする事業者(補助事業者)に対して、事業費等の経費の一部を補助することにより、経営力向上を目的とした補助事業です。
この補助金でのIT導入支援事業者とは、補助事業者に対してITツールの説明・導入・運用方法の相談などのサポートを実施する事業者のことを言い、補助金の交付申請や実績報告などの手続きを補助事業者に代わって行う「代理申請」がIT導入補助金の特徴の一つでもあります。
平成30年IT導入補助金の公募期間
- 一次公募 交付申請期間:2018年4月20日(金)~6月4日(月)まで
- ※二次公募は6月中旬、三次公募は8月中旬に交付申請開始(予定)
IT導入補助金の補助対象経費
補助対象経費は「ソフトウェア、クラウド利用費、専門家経費等」です。
補助金の上限額・下限額・補助率
- 上限額 50万円
- 下限額 15万円
- 補助率 1/2以下
補助の対象費目となるのは、ITツール(ソフトウェア・サービス等)です。
ただし、あらかじめIT導入支援事業者として事務局の承認を受けることと、事務局のHPに補助対象サービスとして公開されることが必要です。また、この補助事業では、ハードウェアは対象外です。
具体的な補助事業の想定
- パッケージソフトの本体価格
- クラウドサービスの導入・初期費用
- クラウドサービスにおける契約書記載の運用開始日(導入日)から 1 年分までのサー ビス利用料・ライセンス/アカウント料
- パッケージソフトのインストールに関する費用
- ミドルウエアのインストールに関する費用
- 動作確認に関する費用
- IT ツール(ソフトウエア、サービス等)の導入に伴う教育、操作指導に関する費用、 事業計画策定に係わるコンサルテーション費用(ただし関連会社、取引会社への説 明会等費用は補助対象外)
- 契約書記載の運用開始日(導入日)から 1 年分までの問い合わせ・サポート対応に関する費用、保守費用
- 社外・社内・取引先向けホームページ制作サービス初期費用
- 契約書記載の運用開始日(導入日)から1年間の WEB サーバー利用料(ただし、既存 ホームページの日常的な更新・改修費用は、補助対象外)
2018年度の募集における変更点
今年度の予算は前年予算から5倍増の500億円計上、対象企業も10倍増の13万5千社の利用を想定し、補助金合計額・対象企業数ともに大幅に拡大されています。ただし、対象企業の拡大にあたり1社あたりの補助額・補助率が下がってしまいました。
昨年度との比較は、次の通りです。
補助上限額
- 2018年度:50万円
- 2017年度:100万円
補助率
- 2018年度:投資額の2分の1
- 2017年度:投資額の3分の2
IT導入補助金を申請するための要件
補助を受けるための条件
IT導入補助金の補助対象となるのは、次の1~5です。
- 中小企業者(個人事業主を含む)であること
- ITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入により生産性向上が実現可能な事業計画があること
- IT導入支援事業者が代理申請をおこなうこと
- ITツールの導入は、複数の機能をパッケージ化したサービスの導入をおこなうこと
- 補助事業開始から2021年3月までの間、生産性向上に係る情報(売上、原価、従業員数および終業時間)を報告すること
補助対象経費区分
補助対象となるITツールの分野としては、大きく次の3つの業務分野にわかれています。
フロント業務
顧客と対面し、売上を作りだすもの。対象者は顧客です。
- 既存顧客の維持、新規顧客の拡大(広報・マーケティング)
- お客さまの利便性向上(カード決済、コミュニケーション、販売方法)
- 販売業務と確実な回収(決済)
ミドル業務
原価・納期・在庫などを管理し、フロント業務を支えるもの。対象者:仕入れ業者、外注業者などです。
- 顧客の動向を捉え、フロント業務サポートのプロセス(顧客管理)
- フロントの原資を生み出すプロセス(納期管理、工程改善、材料等発注など)
- 適切なスケジュールと人員計画を管理するプロセス(納期管理、工程改善、人員配置)
バックオフィス業務
会計や給与等を把握し、下支えとなるもの。対象者:税理士、社労士などです。
- 外部への正確な報告(決済・税務)
- 会計、債権などの動きを正確に把握=業務改善の基礎となる
補助対象となるITツールとは、フロント業務、ミドル業務、バックオフィス業務のうち、コア機能を2つ以上含むITツール(を広くサポートし、効率化や事業拡大を支えることを目的として、複数サービスを組み合わせ、事務局の承認を受ける必要があります。
「IT導入支援事業者」が申請者の窓口(代理申請)
IT導入補助金は、当該事業に登録された「IT導入支援事業者」が申請者の窓口(代理申請)となるため、ITツールの説明・導入・運用方法から、IT製品の導入や実績報告などの手続きまで、相談やサポートを受けながら行うことができます。
業務改善・業績アップに必要な投資の見極めを
補助金が交付されるからといって無駄なシステムの導入や、支援事業者に言われるままに申請書作成を行わないことです。
補助事業の名称にもなっていますが、「生産性向上」を目標としたシステム化の計画をしっかり立てた上で、自社の強み・弱みを認識・分析を行い、導入効果のあるITツールを見極めた上で、利活用をすることが何より大切だと考えます。
参考リンクと問い合わせ先
次のリンク先が募集案内サイトです。そちらに詳しいので、ご覧になってください。
IT導入補助金(平成29年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業)
https://www.it-hojo.jp/
お問合せ先 受付時間 9:30~17:30(土・日・祝日除く)
サービス等生産性向上IT導入支援事業 コールセンター 0570-000-429
IP電話等からのお問い合わせ先 042-303-1441
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