4,564事業所法令違反~厚労省が運送業の監督指導結果公表
法令順守・コンプライアンス徹底は重要キーワード
厚生労働省が、全国の労働局や労働基準監督署が、平成29年にトラック、バス、タクシーなどの自動車運転者を使用する事業場に対して行った監督指導や送検等の状況についての取りまとめ結果を公表しました。
運送業の事業所の約84%で法令違反
監督指導を実施した事業場はトラックやバス、タクシーなど5,436事業場で、このうち4,564カ所(84.0%)で労働基準関係法令違反が見つかりました。
また、改善基準告示(「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」)違反が認められた事業場も3,516カ所(64.7%)ありました。
長時間労働など、労働時間に関するものが多数
主な労働基準関係法令違反事項は、違法残業などの長時間労働が3,162カ所(58.2%)と最も多く、次いで割増賃金の支払いについてのものが1,171カ所(21.5%)、休日に関するものが248カ所(4.6%)ありました。
また、業種ごとの改善基準告示違反事項は、最大拘束時間に関するものが2,667カ所(49.1%)で最も多く、次いで総拘束時間に関するものが2,390カ所(44.0%)、休息時間に関するものが1,850カ所(34.0%)、連続運転時間に関するものが1,396カ所(25.7%)、最大運転時間に関するものが893カ所(16.4%)ありました。
悪質なものは送検へ
これらのうち、労働基準関係法令違反が悪質なものとして送検したものは61件でした。
違反率が8割を超える状況が続いており、厚生労働省は、度重なる指導にもかかわらず法令違反を是正しないなど重大・悪質な事案に対しては、送検を行うなど厳正に対応していくとしています。
参考リンク
【厚生労働省資料】
https://www.mhlw.go.jp/content/11202000/000340284.pdf
<出典:日本法令 http://www.horei.co.jp/>
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