連続プラスが続く「パートタイマー時給」の最近の相場

2020年1月27日

連続プラスが続く「パートタイマー時給」の最近の相場

関東4都県の募集時平均時給は1,000円を突破

 パートタイマーの平成28年12月の平均時給は、関東4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉)で1,020円、東日本で1,000円でした(アイデム人と仕事研究所が3月3日に公表した集計結果による)。

 職種別では、「専門・技術職」で前年同月比マイナス88円の1,203円となったほかは、「事務職」「販売・営業職」「フードサービス職」「運輸・通信・保安職」「製造・建設・労務職」「その他」のいずれもプラス7~68円で増額しました。
 伸び率が高かったのは、「運輸・通信・保安職」の前年同月比プラス68円の1,057円と、「フードサービス職」の同プラス12円の924円でした。

西日本の平均時給の伸びは東日本を上回る

 関西3府県(大阪・京都・兵庫)は990円で前年同月比9円プラス、西日本は969円で同プラス16円と、いずれも関東4都県の2円プラス、東日本の8円マイナスを上回りました。
 職種別では、東日本と同様、「専門・技術職」で前年同月比マイナス27円の1,267円となったほかは、いずれも9~44円プラスでした。
 伸び率が高かったのは「販売・営業職」の前年同月比プラス44円の893円、次いで「製造・建設・労務職」の同プラス37円の927円でした。この点は、東日本と異なる結果です。

全体ではプラス傾向だが一部にマイナス100円超も

 集計結果は平成24年1月から48カ月の推移をみることができますが、全体で、東日本は970円から1,000円、西日本は919円から969円と、プラス傾向が続いています。
 ところが、「専門・技術職」は前年同月比で東京都区部や神奈川県はマイナス107円、京都府はマイナス200円と、兵庫県でプラス108円となった以外、いずれもマイナスです。

医療・介護・保育業界の人材確保に影響が?

 この「専門・技術職」とは、看護師・准看護師、看護助手、薬剤師、歯科衛生士、歯科助手、介護福祉士、介護ヘルパー(2級以上)、保育士です。
いずれも人手不足が深刻な職種で、時給のマイナスによりさらなる悪化が懸念されます。
 厚生労働省では、これらの職種における処遇改善に対する助成金も設けています。活用を検討してみてはいかがでしょうか。