ISO45001の発行が2018年3月12日(月)に決定

2022年1月26日

ISO45001の発行が2018年3月12日(月)に決定

ISO45001発行は2018年3月 JISは2018年7月を予定

 ISO45001の発行日が2018年3月12日(月)に決定したようです。日本規格協会のホームページで公表されていました。
 JISは、ISO発行から間を置かないで発行するとのことであり、JISの発行は2018年7月予定を予定されているようです。

 思ったよりも早いスケジュール感のような気がします。そもそもは、もっと早く発行の予定でしたが、もたついた後に一気に動き出した感じです。

初の安全衛生国際規格としてISO45001は注目

 現在国内には、OHSAS18001や厚生労働省の「労働安全衛生マネジメントシステムの指針」、中央労働災害防止協会などの業界団体が定めるガイドラインをはじめ、多くの標準(規格類)が存在しています。
 このような状況下で、初の安全衛生の国際規格ISO45001は注目を集めていました。

 ISO45001には、ISO9001の2015年版などと同様、共通テキスト(AnnexSL)が採用されています。つまり他のISO規格との整合性・両立性があるため、すでにISO認証を取得している組織は、労働安全衛生システムを比較的容易に構築することができます。

OHSAS18001の取り扱い

 OHSAS18001は2021年3月をもって失効となるようです。注意しないといけませんね。
 建設業労働安全衛生マネジメントシステム(コスモス:COHSMS)も一時期脚光を浴びていましたが、どうなることでしょう。

ISO45001労働安全衛生の規格への期待

 労働安全衛生マネジメントとは、労働者(派遣労働者及び請負者を含む)、訪問者、又は職場にいるそのほかの人の負傷及び、疾病を防ぐため、その安全に影響するか又は影響する可能性がある条件や人々を管理するものです。

 職場の安全衛生水準を向上させることは、組織で働く人々の安全確保だけでなく、事業継続リスクの低減にもつながり、経営者にとって安定的な事業継続の一助となります。安全を損ねると全てが止まってしまいます。

 労働安全衛生マネジメントシステムを導入することで、関係する法令順守の実証に留まらず、手順の確認や品質や環境までを包含させた前向きな取り組みが可能になるのではないでしょうか。

他のISOマネジメントシステムとの統合が容易

 ISO45001はISO9001や14001、31000など他のISOマネジメントシステムと整合した形で開発が進められていますので、それらを導入する組織は事業の全ての面にわたって一貫性のあるマネジメントシステムを運用することが可能となります。

 OHSAS18001との大きな違いとしては、ISO45001では、ISOマネジメントシステム規格の共通テキスト(ISO/IECDirectivesPart1,AnnexSL)が採用されたことにより、ISO9001や14001など他のISOマネジメントシステムと規格の構成や用語の定義などを共通化している点が挙げられます。
 これにより、既存のマネジメントシステムに取り組んでいる組織は、労働安全衛生を含む統合マネジメントシステムとして運用することが可能となります。

ISO45001:2018の章構成

※2018年3月12日(月)ISO45001:2018正式発行、9月28日(金)JISQ45001:2018発行。
※この文書はFDIS(最終国際規格案)であり、審議途中文書です。

  • 1 適用範囲
  • 2 引用規格
  • 3 用語及び定義
  • 4 組織の状況
    • 4.1 組織及びその状況の理解
    • 4.2 働く人及びその他の利害関係者のニーズ及び期待の理解
    • 4.3 労働安全衛生マネジメントシステムの適用範囲の決定
    • 4.4 労働安全衛生マネジメントシステム
  • 5 リーダーシップ及び働く人の参加
    • 5.1 リーダーシップ及びコミットメント
    • 5.2 労働安全衛生方針
    • 5.3 組織の役割,責任及び権限
    • 5.4 働く人の協議及び参加
  • 6 計画
    • 6.1 リスク及び機会への取組み
    • 6.2 労働安全衛生目標及びそれを達成するための計画策定
  • 7 支援
    • 7.1 資源
    • 7.2 力量
    • 7.3 認識
    • 7.4 コミュニケーション
    • 7.5 文書化した情報
  • 8 運用
    • 8.1 運用の計画及び管理
    • 8.2 緊急事態への準備及び対応
  • 9 パフォーマンス評価
    • 9.1 モニタリング,測定,分析及びパフォーマンス評価
    • 9.2 内部監査
    • 9.3 マネジメントレビュー
  • 10 改善
    • 10.1 一般
    • 10.2 インシデント,不適合及び是正処置
    • 10.3 継続的改善
  • 附属書A(この規格の利用の手引)

参考リンク

日本規格協会:規格開発状況
https://www.jsa.or.jp/iso45001sp/iso45001topix/

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