ISO内部監査でよく目に付く顧客コンタクト時の記録の薄さ

2016年1月4日

 当社ではISO内部監査を受託することが多々あるのですが、よく目にすることがあり、ご指摘させていただくことがある点を記述してみます。

 まあなんてことはなくて、顧客とのコミュニケーション、いわゆる品質の7.2.2とか7.2.3のあたりの規格要求ですが、規格はこの際よくて、お客様からの問い合わせや引き合い、あるいは連絡について、どのように社内で情報伝達手段を図っているかを詳細に伺うと、会社としての統一ルールが定まっていないことがよくあるのです。

 これはお客さんの立場になって考えれば、容易に想像がつくことなのですが、自分が申し出た事項が、その会社で何も残っていないと悲しいし切ないですよね。

 ひょっとすると忘れ去られて、下手をするとたらい回しにされた挙句、
 「担当者が辞めてしまいまして・・」

 なんてことになりかねないわけですね。

 「そんなふうに考えると寂しくないですか、社長」と問うた、とある企業さんでは感心な事例がありました。

 それは、メモをする手間がつらいので、社内にある外線電話全てで録音機能を付けたのです。

 それをパソコンで管理できるようにして、終了したら「完了フォルダ」に移行するような手法を取ったのです。

 メモを残す、残さないは、事務員などの電話を受ける人の器量によってしまうところもありますが、電話録音ならOKですね。

 その事例は素晴らしいと感じた事例でした。

 ちょっと話を戻しますと、記載する様式を工夫すれば済むことで、記載して残すのであれば、3部取り複写が望ましいと強く考えます。

 1部は事務員、もう1部は担当者、そしてもう1部を責任者に渡して、完了報告まで出来る流れにしておくと望ましいですね。

 具体的に書くと長くなってしまうので、このあたりにしておきまして、そうした指摘に伴って、以前当社で使っていた記載様式を提供しましたら、喜んでいただけました。

 活用していただくことを願います。参考までにその様式を下部に貼っておきましょう。

 ちなみに当社では、グループウェアが動いており、完全電子化となりました。楽でいいですよ。

顧客との信頼関係を損なわないための受付記載帳票例