平成28年度「技能検定」の実施状況と資格取得のメリット

2020年1月27日

平成28年度「技能検定」の実施状況と資格取得のメリット

「技能検定」合格者は30万人

 厚生労働省が公表した平成28年度の「技能検定」の実施状況の調査結果によると、平成28年度の技能検定は受験申請者数75万7,380人(前年度比7.3%増)のうち、合格者数は30万3,544人(同10.5%増)で合格率は40.1%(前年度38.9%)だったことが明らかになりました。
 技能検定は、仕事に必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度で、試験に合格すると「技能士」を名乗ることができます。

「ファイナンシャル・プランニング」が一番人気

 この技能検定制度は昭和34年にスタートし、これまでに延べ約632万人が技能士になっており、職種は現在、126職種あります。
 最も受験申請者数が多い職種は「ファイナンシャル・プランニング(FP技能検定)」で46万2,304人(合格者数は13万6,035人)で、続いて多かった職種が「機械保全」「機械加工」「知的財産管理」「金融窓口サービス」となっています。

技能検定に合格すると助成金が出ます!

 会社は技能検定制度を活用するメリットとして、「人材開発支援助成金(職業能力検定制度導入コース)」を受けられることが挙げられます。
 この助成金は、正社員が業務に関連する技能検定に受験し合格すると報奨金を支給する制度を導入することで受給することができます(正社員の数によって必要な合格者数は異なります)。

今秋から受験料が一部減額

 厚生労働省は、今年の秋にも「モノづくり分野」の技能検定の受検料の減額を実施する予定です。減額は35歳未満の受験申請者を対象に実施し、「機械加工」や「電子機器組み立て」、「工場板金」「ウェブデザイン」など約100職種の実技試験で最大9,000円割り引くとしています。
 これは近年の製造業において、若年層の就業者数が減少傾向であるため、モノづくりを担う人材の確保につなげるためです。

 社員の人材育成とキャリア形成のために、技能検定の活用を勧めてみてはいかがでしょうか。

<出典:日本法令 http://www.horei.co.jp/>