障がい者の就職をめぐる最近の状況は?

2020年1月27日

障がい者の就職をめぐる最近の状況

障害者の職業紹介の状況

 厚生労働省の発表によると、平成28年の障害者の職業紹介状況は、ハローワークを通じた障害者の就職件数が前年の90,191件から伸び、93,229件(前年比3.4%増)となったそうです。
 また、就職率も48.6%上昇しています。

就職件数は?

 身体障害者の就職件数は26,940件で前年比3.8%の減少ですが、知的障害者は就職件数20,342件で同1.9%増、精神障害者の就職件数は41,367件で同7.7%増、その他の障害者については4,580件で同19.5%増となっています。

業界別、職業別の就職状況は?

 業界別にみてみると、「医療・福祉」業界での就職件数が最も多く、全体の38%を占めています。そして、「製造業」(13.2%)、「卸売業・小売業」(12.4%)と続きます。
 前年比で見てみると、「公務・その他」が14%、「宿泊業、飲食サービス業」が7.9%増加しています。
 職業別では、「運搬・清掃・包装等の職業」の割合が34.9%と最も高く、「事務的職業」(20.1%)、「生産工程の職業」(13.3%)、「サービスの職業」(12.1%)と続いています。

地域別の就職状況は?

 都道府県別に見てみると、就職件数が最も多かったのは大阪府の7,017件、以下、東京都6,494件、愛知県5,232件となっています。
 一方、就職率を見てみると、富山県の71.9%が最も高く、徳島県71.0%、島根県67.2%と続きますが、いずれも就職件数が少ない地域になります。
 逆に、就職件数の多い大阪府の就職率は45.9%で、東京都は32.4%、愛知県は46.6%と半数にも満たない結果になっています。

障害者の解雇数

 障害者の解雇状況を見てみると、前年の1,448件から1,335件と減少しています。解雇の理由で多いのは「事業廃止」と「事象縮小」となっています。

今後の動向は?

 来年の4月より、障害者の法定雇用率が引き上げられますので、今後の障害者雇用の動向が気になるところです。