中小企業もトライしたい!「健康経営優良法人認定制度」
注目が集まる「健康経営」
いま、「健康経営」が注目を集めています。
健康経営とは、従業員の健康管理を「コスト」ではなく「投資」として捉え、積極的に従業員の健康管理・増進に取り組んでいくというもので、従業員の活力向上や生産性アップ、企業のブランドイメージの向上などの効果が期待されています(「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です)。
国も積極的に健康経営を推進しており、経済産業省が東京証券取引所と共同で実施する「健康経営銘柄」や協会けんぽ(東京支部)の健康企業宣言、厚生労働省の安全衛生優良企業公表制度などがあります。
今回は、「健康経営優良法人認定制度」についてご紹介いたします。
「健康経営優良法人認定制度」とは?
この「健康経営優良法人認定制度」とは、経済産業省が主導となり、優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度です。
健康経営に取り組む優良な法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として社会的に評価を受けることができる環境を整備することを目的としています。
大企業だけでなく、中小企業も認定の対象となっており、今年2月21日に、2017年度の認定法人として大規模法人部門235法人・中小規模法人部門95法人が認定されました。
認定を受けた法人には、金融市場(低金利融資や従業員向け住宅ローンの優遇)や労働市場における優先的マッチング、入札加点等におけるインセンティブが付与されるよう、地域に応じた支援環境を整備していくとしています。
認定の基準はどうなっているのか?
中小企業に対する認定基準は、健康経営銘柄の評価の視点をベースに、全国各地の類似制度を参考に設定されており、以下の項目などについて、14の評価項目が定められています。
- 経営理念(経営者の自覚)…健康宣言の社内外への発信及び経営者自身の検診受診
- 組織体制…健康づくり担当者の設置
- 制度・施策実行…従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討(定期検診受診率、ストレスチェックの実施など)、健康経営の実践に向けた土台づくりとワークエンゲイジメント(適切な働き方実現に向けた取組みなど)、従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策(メンタルヘルス対策など)
- 評価・改善(保険者との連携)
- 法令遵守・リスクマネジメント
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