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__改善(improvement)__ | __改善(improvement)__ | ||
- | パフォーマンスを向上する活動のことである。 | + | パフォーマンスを向上する活動のことである。 |
- | 活動は、一回限りであることも、繰り返し行われることもあり得る。 | + | 活動は、一回限りであることも、繰り返し行われることもあり得る。 |
改善は、連続的なパフォーマンスの向上であるのに対して、革新(inovation)は、不連続なパフォーマンスの飛躍である。 | 改善は、連続的なパフォーマンスの向上であるのに対して、革新(inovation)は、不連続なパフォーマンスの飛躍である。 | ||
__外部委託する(outsource)__ | __外部委託する(outsource)__ | ||
- | 組織の機能又はプロセスの一部を外部の組織が実施するという決定を行うことである。 | + | 組織の機能又はプロセスの一部を外部の組織が実施するという決定を行うことである。 |
- | 外部委託先がQMSの適用範囲外だとしても、外部委託した機能又はプロセスはQMSの適用範囲内となる。 | + | 外部委託先がQMSの適用範囲外だとしても、外部委託した機能又はプロセスはQMSの適用範囲内となる。 |
附属書SLの用語の定義を反映している。 | 附属書SLの用語の定義を反映している。 | ||
- | 目標(objective) | + | __目標(objective)__ |
- | 達成するべき結果のことである。 | + | |
- | 附属書SLの用語の定義を反映している。 | + | |
- | アウトプット(output) | + | 達成するべき結果のことである。 \\ |
- | プロセスの結果のことであり、“製品”と“サービス”を含んでいる。 | + | 附属書SLの用語の定義を反映している。 |
- | 旧版では、“製品”の定義が“プロセスの結果”になっていた。 | + | |
+ | __アウトプット(output)__ | ||
+ | |||
+ | プロセスの結果のことであり、“製品”と“サービス”を含んでいる。 | ||
+ | 旧版では、“製品”の定義が“プロセスの結果”になっていた。 | ||
+ | |||
+ | __サービス(service)__ | ||
+ | |||
+ | 組織と顧客との間で必ず実行される、少なくとも一つの活動を伴う組織のアウトプットのことである。 \\ | ||
+ | サービスの特性としては、無形成、変動性、消滅性、同時性があげられる。 | ||
+ | *・無形成:触ることができない、見たり試したりすることが不可能である | ||
+ | *・変動性:品質が一定ではない | ||
+ | *・消滅性:形がなく、在庫にすることが不可能である | ||
+ | *・同時性:生産と同時に消費されていく | ||
+ | |||
+ | __パフォーマンス(performance)__ | ||
+ | |||
+ | 測定可能な結果のことである。 \\ | ||
+ | パフォーマンスには一定量的な結果と一定性的な結果がある。附属害SLの用語の定義を反映している。また、パフォーマンスは、要求事項の随所で登場する用語である(4.1、4.4.1.c、5.3.c、7.2.a、7.3.c、8.3.3.a、8.4.1、8.4.3.e.、9.1.1、9.1.3.c、9.1.3.f、9.3.2.c、10.1.c項で言及)。 | ||
+ | |||
+ | __リスク(risk)__ | ||
- | サービス(service) | + | 不確かさの影響のことである。 |
- | 組織と顧客との間で必ず実行される、少なくとも一つの活動を伴う組織のアウトプットのことである。 | + | 附属書SLの用語の定義を反映している。 \\ |
- | サービスの特性としては、無形成、変動性、消滅性、同時性があげられる。 | + | 附属書SLは注記4までであるが、ISO9000:2015では注記5が追加された。 \\ |
- | ・無形成:触ることができない、見たり試したりすることが不可能である | + | 注記5には、「“リスク”という言葉は、好ましくない結果にしかならない可能性の場合に使われることがある」とあり、リスクの一般的な概念を表している。 |
- | ・変動性:品質が一定ではない | + | |
- | ・消滅性:形がなく、在庫にすることが不可能である | + | |
- | ・同時性:生産と同時に消費されていく | + | |
- | パフォーマンス(performance) | + | __文書化した情報(documented information)__ |
- | 測定可能な結果のことである。 | + | |
- | パフォーマンスには一定量的な結果と一定性的な結果がある。附属害SLの用語の定義を反映している。また、パフォーマンスは、要求事項の随所で登場する用語である(4.1、4.4.1.c、5.3.c、7.2.a、7.3.c、8.3.3.a、8.4.1、8.4.3.e.、9.1.1、9.1.3.c、9.1.3.f、9.3.2.c、10.1.c項で言及)。 | + | |
- | リスク(risk) | + | 組織が管理し、維持するよう要求されている情報、及びそれが含まれている媒体のことである。 |
- | 不確かさの影響のことである。 | + | 附属書SLの用語の定義を反映している。 |
- | 附属書SLの用語の定義を反映している。 | + | 2008年版で求められていた、文書管理、記録管理、内部監査、不適合製品の管理、是正処置、予防処置の文書化された手順書の作成要求は、ISO9001:2015にはない。 \\ |
- | 附属書SLは注記4までであるが、ISO9000:2015では注記5が追加された。 | + | ISO9000:2005年版に対して、ISO9000:2015において定義が変更された主な用語は、以下である。 |
- | 注記5には、「“リスク”という言葉は、好ましくない結果にしかならない可能性の場合に使われることがある」とあり、リスクの一般的な概念を表している。 | + | |
- | + | __顧客満足(customer satisfaction)__ | |
- | 文書化した情報(documented information) | + | ISO9000:2005年版では「顧客の要求事項が満たされている程度に関する顧客の受け止め方」であったが、ISO9000:2015では「顧客の期待が満たされている程度に関する顧客の受け止め方」に変更となった。 \\ |
- | 組織が管理し、維持するよう要求されている情報、及びそれが含まれている媒体のことである。 | + | “顧客の要求事項”から“顧客の期待”に変更になったことにより、満足度の基準はより高くなることが考えられる。 |
- | 附属書SLの用語の定義を反映している。 | + | |
- | 2008年版で求められていた、文書管理、記録管理、内部監査、不適合製品の管理、是正処置、予防処置の文書化された手順書の作成要求は、ISO9001:2015にはない。 | + | |
- | ISO9000:2005年版に対して、ISO9000:2015において定義が変更された主な用語は、以下である。 | + | |
- | 顧客満足(customer satisfaction) | + | __設計・開発(design and development)__ |
- | ISO9000:2005年版では「顧客の要求事項が満たされている程度に関する顧客の受け止め方」であったが、ISO9000:2015では「顧客の期待が満たされている程度に関する顧客の受け止め方」に変更となった。 | + | |
- | “顧客の要求事項”から“顧客の期待”に変更になったことにより、満足度の基準はより高くなることが考えられる。 | + | |
- | 設計・開発(design and development) | + | ISO9000:2005年版では「要求事項を、製品プロセスまたはシステムの規定された特性または仕様書に変換する一連のプロセス」であったが、ISO9000:2015では「対象に対する要求事項を、その対象に対するより詳細な要求事項に変換する一連のプロセス」に変更となった。 |
- | ISO9000:2005年版では「要求事項を、製品プロセスまたはシステムの規定された特性または仕様書に変換する一連のプロセス」であったが、ISO9000:2015では「対象に対する要求事項を、その対象に対するより詳細な要求事項に変換する一連のプロセス」に変更となった。 | + | これによって、設計・開発の概念は拡大された。2015年版では、箇条8.2「製品及びサービスのための要求事項の決定」で明確にした要求事項を「より詳細な要求事項に変換するプロセス」が存在すれば、そのプロセスは設計・開発にあたると解釈できる。 |
- | これによって、設計・開発の概念は拡大された。2015年版では、箇条8.2「製品及びサービスのための要求事項の決定」で明確にした要求事項を「より詳細な要求事項に変換するプロセス」が存在すれば、そのプロセスは設計・開発にあたると解釈できる。 | + | |
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