新会社法施行で簡単になった会社設立
2006年09月13日
簡素化された06年改正の新会社法
新会社法については、かなりたくさんの書籍などで解説されていますが、内容が豊富すぎてなかなかポイントが何なのか絞り込めない感じもします。
そこで、会社設立の手続に絞ってご説明したいと思います。
新会社法の施行により、会社設立の手続は大幅に簡素化されています。
簡素化された06年改正の新会社法の主なポイントは次の3つです。
- 最低資本金制度の撤廃
- 類似商号規制の廃止
- 払込金補完証明制度の一部廃止
最低資本金制度の撤廃
まず「最低資本金制度の撤廃」ですが、これについては、ご存知の方が多いと思います。
起業しようとする人にとっては目玉の制度改正ですから、よく知られている事項ですね。
要するに資本金1円からでも株式会社が設立できるということですすが、もちろんこれはありがたい法改正です。
ただし会社設立のための印紙税や登録免許税などは従前同様必要になります。
実際には、自分ですべて手続きしても、24万円くらいは必要になります。
それに、会社運営にはもろもろの経費がかかりますので、1円ですべて事足りるわけではありません。
この点は十分認識しておきましょう。
類似商号規制の廃止
次に、「類似商号規制の廃止」です。
従来は、本店所在地の法務局で、類似の商号があるかどうか調べる必要がありました。
この審査に時間と手間がかかっていましたが、これが廃止になりました。
ただ、あくまでも調査の義務がなくなっただけで、同一住所で同一の商号がすでに登記されていれば、登記は認められません。
また、例えば大企業と紛らわしい商号を付けて、誤認させるようなことをすると、その大企業から訴えられてしまいます。
利益を侵害した場合は、不正競争防止法により損害賠償の対象にもなります。
従いまして、類似商号の調査の義務はなくなりましたが、やはり自分らしい商号を付けるようにした方がいいでしょう。
変にメジャーな商号をマネして付けても、怪しくみられるだけですしね。
払込金保管証明制度の一部廃止
それから「払込金保管証明制度の一部廃止」です。
従来は、会社設立の際、銀行などに出資金の払い込みをしたことを証明してもらう必要がありました。
でも、銀行がなかなか払込取扱機関になってくれなかったり、費用も2万5千円程度かかっていました。
時間も数週間がかかったりしていました。
これが、発起人が発行株式を全部引き受ける「発起設立」の場合は、この証明の必要がなくなり、銀行の残高証明だけでOKとなりました。
これで時間と費用が軽減されます。
なお、発行株式の一部だけを発起人が引き受け、残りは株主を募集して設立する「募集設立」の場合は引き続き払込金保管証明は必要です。
この他にも会社設立に関して、起業したい方にとってはありがたい内容がいくつかあります。
これらについてはまた改めてご紹介いたします。
もっと正確に知りたい場合は、実務を通してのアドバイスをさせていただきますので、直接お問い合わせ下さい。
2006年09月13日
カテゴリー:コンサル徒然ブログ, カテゴリー:経営革新(第二創業)
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